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20.先祖代々のお墓は、長男でも相続を拒否できる?

代々の墓は長男が相続すると決まっているのでしょうか。田舎の墓を守ることは現実的には難しいので拒否したいのですが・・

 被相続人(相続される人)が死亡すると、被相続人の財産(相続財産=遺産)は、相続人に承継されます。誰がどのような順位で相続人となるか、同順位の相続人が数人あるときはその相続分はどうなるかなど、遺産承継のルールが法律に定められています(民法887条、889条、民法900条)。
 これに対し、「系譜、祭具及び墳墓」(合わせて祭祀財産と称します)の所有権は右のルールの例外とされ、「祖先の祭祀を主宰すべき者」(祭祀主宰者)が承継することになります。系譜とは、檀家の記録などのこと。祭具とは、位牌、仏壇、神棚などのことです。墳墓とは、墓石や墓碑のことですが、墳墓を所有するための敷地(墓地)も、墳墓と密接不可分の関係にある範囲で墳墓に含まれます。
 祭祀主宰者は、第一に、被相続人の指定により定まります。指定の方法には限定がなく、遺言に限りません。第二に、被相続人の指定がない場合には、被相続人の住所地の慣習により定まります。第三に、被相続人の指定もなく、慣習も明らかでないときは、家庭裁判所の審判により定まります(民法897条)。
 したがって、あなたの場合も、被相続人の指定があれば祭祀主宰者となりますし、指定がなくても、被相続人の住所地に長男が祭祀主宰者となる慣習があれば、祭祀主宰者となり、祭祀財産の所有権を承継します。祭祀財産の承継には、遺産相続のような放棄の規定はないので、承継を拒否することはできません。慣習が明らかでない場合には、家庭裁判所の審判により定まりますが、その際には、承継者と被相続人との身分関係のほか、過去の生活関係及び生活感情の緊密度、承継者の祭祀主催の意思や能力、利害関係人の意見等、諸般の事情が総合的に斟酌(しんしゃく)されます。
 もっとも、以上は、あくまで祭祀財産の所有権を祭祀主宰者が承継するということであり、祭祀主宰者が法的に祭祀をなす義務を負うわけではありません。しかし、そうはいっても、あなたが現実的に祭祀を主宰できないのであれば、田舎に居住されているほかの方に祭祀主宰者となってもらうのが妥当でしょう。祭祀主宰者の資格には制限がなく、相続人でなくてもかまいません。親族関係の有無や、氏の異同も問題となりません。ただ、相続人の合意により祭祀主宰者を定めることができるかについては、裁判例が分かれていますので、家庭裁判所における調停または審判によるほうが無難でしょう。

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